エルメス「バーキン」投資の魅力|35年間価値が上がり続ける理由
エルメス(HERMÈS)は世界中から愛されるブランドであり、中でも「バーキン」は女性が憧れるアイテムとして有名です。実はこのバーキンが、投資対象として注目されていることをご存じでしょうか。
本記事ではバーキン投資のメリットやデメリット、始め方をまとめました。ブランド商品や資産運用に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
エルメスのバーキンとは?資産価値はある?
バーキンとは、高級ブランドのエルメスが製造・販売しているハンドバッグです。素材やデザインはもちろん、開口部が広いなどの実用性も評価されており、今では高級バッグの代名詞ともされるほど人気を集めています。
その人気の高さから、「中古でもいい」「定価以上でも買いたい」と考えている女性は世界中で見られます。実際にどれくらい資産価値があるのか、市場価格の推移を見てみましょう。
上のグラフは、バーキン30(※)の国内販売価格の推移を表したものです。2022年は、2010年に比べると2倍以上の価格になっており、特に2016年から価格を大きく伸ばしていることが分かります。
(※)横のサイズが30cmのバーキンのこと。ほかにもバーキン25やバーキン35、バーキン40、バーキン45などがある。横幅の大きさで種類分けされています。
二次流通で新品のバーキンを定価購入することは難しく、多くのモデルは100万円以上で取引されています。つまり、新品に近い状態のバーキンを定価で購入すれば、数年保管するだけで大きなリターンを得られる可能性があります。
エルメスのバーキンに投資をするメリット
では、ほかの金融商品や資産と比べた場合に、バーキンにはどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、エルメスのバーキンに投資をする4つのメリットを紹介します。
価値が35年間下がっていない
エルメスのバーキンは、1980年代に誕生してから一度も価格が下がっていないといわれています。資産価値は年平均14.2%ほど上昇しているとの調査結果もあり、仮に100万円で購入したバッグを10年間持ち続けると、約270万円のリターンを得られる計算になります。
実際にどのようなバーキンに人気が集まっているのか、定番の商品を紹介します。
前述のバーキン30に限らず、エルメスのバーキンは全体的に価格が上がっています。サイズが大きいものは中古品でも200万円以上になるため、自分が使ってから売却してもリターンを狙えるでしょう。
高騰するモデルが多い
ここまでは小売価格が2倍ほど伸びたバーキンを紹介しましたが、それ以上に高騰したモデルも多く存在しています。
例えば、パールホワイトへのグラデーションが美しい「ヒマラヤバーキン」は、生産停止の噂が流れたことで2017年頃に価格が高騰しました。もともと販売参考小売価格は1,000万円弱と高めですが、2014年モデルのものは約4,200万円で落札された実績があります。
また、「2009-10年秋冬 パリ・コレクション」で登場したバーキンシャドウも、その希少性からプレミアがついているバッグです。内側からベルトを調整できるなど、ほかのバーキンとは一線を画す仕様になっている点も、ファンやコレクターの心をくすぐる魅力の一つでしょう。
バーキンは、ほかにもさまざまなモデルが高騰しているため、投資対象としてはチャンスが多い資産と言えるでしょう。
流通や人気が安定している
実物資産に投資をする場合は、流動性がハードルになることがあります。例えば、マンションやビルのような不動産は、一般的な金融商品に比べると流動性が低いため、物件によってはすぐに売却ができません。
その点、エルメスのバーキンは流通や人気が安定しているので、流動性リスクを抑えやすいという特徴があります。特に有名なモデルは、買い取り専門店に持って行くだけで簡単に現金化できるでしょう。
ただし、バーキンの中にも価格が下がっているものは存在します。
すべてのバーキンが高騰するわけではないので、商品を仕入れる前には「人気につながるポイント」や「流行」を意識する必要があります。
ブランドの認知度が高い
世界的に知られたブランドである点も、バーキン投資の魅力です。マイボイスコム株式会社のアンケートによると、エルメスは数ある高級ブランドの中で国内第2位の知名度を獲得しています。
知名度の高い高級ブランド |
知名度 |
第1位:グッチ |
84.5% |
第2位:エルメス |
84.0% |
第3位:シャネル |
80.8% |
第4位:カルティエ |
80.0% |
第5位:ルイ・ヴィトン |
79.5% |
(参考:MyVoice「
高級ブランド(第3回)」)
あくまで日本国内を対象にしたアンケート結果であり、本場フランスではさらに知名度が高い可能性もあります。ほかの国にもファンやコレクターが存在するため、今後も投資資産としての市場が拡大していくかもしれません。
バーキン投資のデメリットや注意点
バーキン投資は必ずリターンを得られるものではなく、バッグによっては損失が出ることもあります。ここでは、初心者が注意したいデメリットや注意点を紹介します。
購入に必要な資金が高い
エルメスのバーキンを購入するには、少なくとも100万円以上の資金が必要です。ほとんどのモデルは定価でも130万円以上するため、必要資金のハードルが高い投資です。
特に人気モデルや有名モデルを狙う場合は、中古品でも200万円以上の資金が必要になることを覚悟しておきましょう。
偽物を見抜く知識が必要
人気が高いファッションアイテムに偽物はつきものですが、特にバーキンは精巧な偽物が多い傾向にあります。二次流通によって万が一偽物をつかまされると、当然ながらリターンを得ることはできません。
付属品である保存袋の偽物も出回っているため、小さな違和感から偽物を見抜く知識・スキルが必要です。どうしても不安な人は、信用できる有名な店舗で購入するようにしましょう。
メンテナンスや保管が必須
バーキンのようなブランドバッグは、型崩れや変色、色褪せなどが起こる実物資産です。見た目が劣化すると買い取り価格が大きく下がるので、メンテナンスや保管に関する知識も必要です。
Web上ではさまざまな方法が紹介されていますが、初心者には美術品を最適環境で保管できる「美術倉庫」がおすすめです。美術倉庫ではプロによる保管のほか、匿名出品や販売代行サービスにも対応しているため、保管・メンテナンスから売却までをまとめて依頼できます。
月々数百円から利用できるので、実物資産で投資を始める人はぜひ検討してみましょう。
投資対象として注目されているバーキンは?
ここでは、投資対象として注目されているバーキンを2つ紹介します。
バーキン25(ブラックカラー、ゴールド金具)
王道カラーのブラックに、高級感のあるゴールド金具があしらわれたバーキンです。前述のバーキン30に比べるとサイズはやや小さめですが、実用性の高さから根強い人気があります。
中古品でも価格が伸びており、2022年12月現在では330万円前後で取引されています(※販売参考小売価格は約133万円)。
バーキン30(クレカラー、トゴ)
雄の牛レザーが素材に使われており、上品さを感じさせるクレカラーのバーキンです。製造年の新しいものでも人気が高く、きれいなものは中古品でも250万円以上で取引されています。
売却先にもよりますが、2020年に製造されたものは1年間で5%以上の値上がり実績があります。
商品はどこで仕入れる?バーキン投資の始め方
実際にバーキン投資を始めるならば、どこで商品を仕入れれば良いのでしょうか。ここでは売却方法も含めて、バーキン投資の始め方を紹介します。
バーキンの仕入先
エルメスの直営店では新品のバーキンが販売されますが、実は一次流通でバーキンを手に入れるのは至難の業といわれています。タイミングを見計らって通ったり、店員と顔なじみになったりする必要があるので、初心者からバーキン投資を始める場合は中古品を狙いましょう。
バーキンの中古品は専門店のほか、ネットオークションやフリマアプリ、大手リサイクルショップなどで購入できます。
バーキンの売却先
バーキンの売却先には、買い取り専門店が確実です。フリマアプリなどに出品する方法もありますが、個人間でのやり取りはトラブルに発展しやすいので、まずは専門店への売却を考えましょう。
ただし、ネットオークションの買い取り相場のほうが高いモデルもあるので、専門店での見積もりに納得できない場合は、オークションへの出品も検討してみてください。
バーキンは投資資産としての魅力がある高級バッグ
エルメスのバーキンには、投資資産としてのさまざまな魅力があります。世界的に有名なブランドであり、大きく値崩れするモデルが少ないため、商品を目利きするスキルを養えば安定したリターンも狙えるでしょう。
ただし、偽物の購入や商品劣化などのリスクもあるので、バーキン投資を始める前には十分な情報収集をおすすめします。