ウイスキー投資は儲かるのか? 特徴や事例・利回りなど詳細を解説

    2022.09.29

    ワインと同じく、実物資産のお酒として幅広い層から人気があるウイスキー。ひと昔前までは単なる嗜好品でしたが、最近では1本あたり数百万円で取引されるなど、投資対象としても注目されています。

    ここでは、ウイスキー投資の特徴や事例、利回りなどを分かりやすくまとめました。ぜひ参考に「本当に儲かるのか?」を確かめていきましょう。

    ウイスキー投資とは?なぜ値上がりするのか?

    ウイスキー投資とは、人気や希少性が高いウイスキーを購入し、プレミアがついてから売却する投資手法です。主なターゲットは富裕層やウイスキーの愛好家であり、1本あたり数百万円~数千万円で取引された事例も存在します。

    ウイスキーが値上がりする理由としては、「製造の手間」と「熟成コスト」が挙げられます。品質にこだわった本格派のウイスキーは、単に製造するだけでも手間がかかります。さらに熟成させるとなると、多くの時間やコストが必要になるため、人気の銘柄は熟成期間が長いものほどプレミアがつくのです。

    ウイスキー投資の魅力とは?

    ほかの投資手法と比べた場合に、ウイスキー投資にはどのような魅力があるのでしょうか。ここからは、ウイスキー投資の4つの魅力を紹介します。

    投資資金に合わせやすい

    ウイスキー投資の対象銘柄は、安いものでは数万円から購入可能です。大衆的な銘柄に比べるとやや高めですが、投資対象としてはそれほど高値ではありません。

    そのため、ウイスキー投資は気軽に始めやすく、資金に合わせてさまざまな投資スタイルを試せます。もちろん、数万円から購入できるウイスキーの中にも、数年かけて価値が高騰した銘柄は存在しています。

    高騰した事例が多い

    すでに高騰した事例が多いことも、ウイスキー投資の魅力でしょう。

    例えば、国内銘柄である「山崎25年」は、10年かけて取引価格が10倍以上に高騰しています。2011年頃には1本あたり10万円前後でしたが、2021年には約130万円の値がつけられました。

    また2022年6月の中旬「山崎55年」がニューヨークで競売にかけられ、60万ドル(日本円で8100万円)で落札されたことが話題になりました。これは2020年、日本にて限定100本で販売されたウイスキーで、販売価格は1本330万円でした。

    ウイスキー投資では、数年間での利回りが30%を超えている銘柄もあり、例えばブルーチップ・カスクの「マッカラン1988」は、2016年~2020年にかけて59.6%の利回りを記録。銘柄によって利回りは異なりますが、ウイスキー投資には短期間で大きなリターンを狙えるような銘柄もあります。

    保管が容易

    お酒の投資と聞いて、ワインを思い浮かべる方も多いでしょう。確かにワインも高騰しやすいお酒ですが、ワインセラーなどで保管しないと著しく品質が下がるので、初心者にとっては難易度が高い投資とされています。

    一方、ウイスキーは蒸留酒であるため、ワインほど厳重な管理は必要ありません。温度や紫外線にさえ気をつけていれば、初心者でも品質を維持しながら長期保管ができます。とは言っても、温度や湿度など保存する環境への配慮は必要です。保管を誤ってしまえば、味や香りが失われ価値が下がってしまうかもしれません。

    そこで管理に自信がない方は「美術倉庫」の利用をおすすめします。アート作品やウイスキー、ワインなどの資産を保管、管理するサービスです。ウイスキーを最適な環境で保管し、取り扱いはプロフェッショナルが対応します。

    日本人にも馴染みがあって売却しやすい

    ウイスキーは世界的に人気のあるお酒であり、日本人にも馴染みがあります。ドラマの影響で2000年以降にはハイボールブームが巻き起こり、国産のジャパニーズウイスキーも注目されるようになりました。

    つまり、ウイスキーの愛好家は国内外に存在するため、実物資産としては流動性が高い傾向にあります。特に人気の銘柄であれば、ネットオークションや販売用プラットフォームを利用するだけで、簡単に買い手が見つかることもあります。

    ウイスキー投資の始め方

    ウイスキー投資にもさまざまな形があり、大別すると「ボトル投資」「カスク投資」「ウイスキーファンド」の3つに分けられます。ここからは、各方法の始め方や特徴について解説しましょう。

    ボトル投資

    ボトル投資は、すでに商品化された瓶のウイスキー(ボトル)を購入する方法です。1本あたりの単価が安く、保管場所のスペースも取らないため、初心者でも始めやすい魅力があります。

    ボトル投資のポイントは、プレミアがつきそうな銘柄を予測し、できるだけ安値で仕入れることです。熟成ではなく「人気・需要」に目をつける投資法であるため、情報収集に力を入れる必要があるでしょう。

    なお、ウイスキーのボトルは外見がおしゃれなので、投資とコレクションを兼ねた資産として集めている方も見られます。

    カスク投資

    カスク投資は、商品化される前のウイスキーを樽ごと(カスク)購入する方法です。時間が経つほど熟成が進むため、中長期的に見れば大きな利益につながる可能性があります。

    主な投資対象はスコットランドの銘柄であり、近年ではカスクの投資専門サイトも見られるようになりました。購入したカスクについては、基本的に海外の保税倉庫で保管されるため、自身でスペースを用意する必要はありません。

    前述のマッカラン1988をはじめ、ウイスキー投資の高騰例はカスク投資によるものが多くなっています。

    ウイスキーファンド

    ウイスキーファンドとは、一般投資家に代わってプロがウイスキー投資を行う金融商品です。投資信託の一種であり、投資家から集めた資金を使って運用が成功した場合は、購入口数に応じた分配金・譲渡益を受け取れます。

    例えば、イギリスの企業が運用する「ウィスキー・インベスト・ダイレクト」では、8.4%の実質利回りを記録しています。さらに最小取引量が1リットルなので、初心者でも手軽にウイスキー投資を始められるでしょう。
    ウイスキー投資の種類 主なメリット
    ボトル投資 ・コレクションとしても魅力
    ・大きな保管スペースが不要
    ・インテリアとしても活用できる
    カスク投資 ・大きな利益を狙いやすい
    ・海外の保税倉庫で保管される
    ・保険にも加入できる


    ウイスキーファンド ・プロが代わりに運用してくれる
    ・これまでの運用成績をチェックできる
    ・少額から始められる
    上記の通り、ウイスキー投資は種類によってメリットが異なるので、目的や投資スタイルを踏まえて自身に最適な方法を選びましょう。

    投資対象の選び方は?おすすめの銘柄

    ウイスキー投資を始めるにあたって、最もつまずきやすいポイントが「銘柄選び」です。ここからは選び方のヒントとして、実際に高騰例があるおすすめの銘柄を紹介します。

    シングルモルトウイスキー 山崎

    引用元: 「サントリーシングルモルトウイスキー山崎 LIMITED EDITION 2021」抽選販売のご案内。|シングルモルトウイスキー山崎|サントリー

    サントリーが製造する「山崎」は、世界的に評価されているジャパニーズウイスキーです。中でも2011年に150本限定で販売された「山崎50年」は、7年間で約33倍に高騰した記録が残っています。

    入手が難しい年代物もありますが、前述の「山崎25年」はオンラインショップなどで比較的手軽に購入できます。また、将来的に高騰することを見越して、新たに販売されたものを購入する選択肢もあるでしょう。

    ザ・マッカラン

    引用元: flickr(Javier Lastras)

    ザ・マッカランは、世界的な人気を誇る海外のウイスキーです。その高級感やこだわりの強さから「シングルモルトのロールスロイス」と呼ばれており、中には1億円以上で落札された年代物ボトルも存在します。

    一口にマッカランと言っても、実際にはさまざまな銘柄が存在します。製造年によって評価・価格が大きく変わるため、投資スタイルや資金に合わせやすいウイスキーでしょう。

    浅めのヴィンテージでも高騰しやすく、ファンの多さから下落しにくい特徴があるため、初心者でも購入しやすいウイスキーと言えます。

    ボウモア

    ボウモアは、繊細なバランスが高く評価されているアイラ地域(スコットランド)のウイスキーです。アイラウイスキーの入門酒として知られており、現在も根強いファンが世界中にいます。

    中でも評価されているのは、ブルーチップ・カスクで熟成された「ボウモア1990」です。この銘柄は2017年~2020年にかけて155%ほど高騰し、年間51.9%の平均利回りを記録しました。

    ボウモアは浅めのヴィンテージであれば、1ボトルにつき数千円で購入できます。手軽に購入できるウイスキーなので、ぜひ1本目として検討してみましょう。

    ウイスキー投資の注意点やリスク

    ウイスキー投資は世界中から注目されていますが、その反面で注意点やリスクも潜んでいます。特にこれから始める方は、以下の点に注意しながら計画を立てていきましょう。

    適切な保管が求められる

    ウイスキーは実物資産であるため、購入後には適切な保管が求められます。最適な温度10〜15℃、湿度は70%前後です。また、直射日光は避けて保管しましょう。保管には冷暗所がおすすめです。保管する環境が悪ければ、味や香りが変わってしまい、ウイスキーの価値が落ちてしまいます。

    また、冷暗所への保管はもちろん、日本では災害リスクにも注意しなければなりません。仮にワインセラーを用意しても、地震によってボトルが割れてしまうと価値はゼロになります。保証が備わった資産ではないので、購入後には徹底した管理を心がけましょう。

    ウイスキーの保管にお困りの方には「美術倉庫」の利用がおすすめ。アート作品や投資用のお酒など、保管が難しいものをプロフェッショナルが管理するサービスです。ウイスキーに最適な環境で保管するため、価値が下がるリスクはありません。

    為替変動の影響を受ける

    ウイスキーの需要は比較的安定していますが、今後もこの状態が続くとは限りません。新たなお酒や実物資産の台頭といった変化が生じると、流動性が下がる可能性も考えられます。

    投資である以上はほかの資産の影響を受けるため、ウイスキー投資では多方面からの情報収集が大切です。どのような相場にも対応できるように、日頃からさまざまなニュースや出来事を確認しておきましょう。

    ウイスキー投資は初心者でも始めやすい

    ウイスキー投資は世界的に人気があり、初心者でも始めやすい投資です。人気が高い銘柄には傾向があるため、情報収集や分析のハードルもそこまで高くありません。

    ただし、為替変動や流動性などのリスクも潜んでいるので、始める前には綿密なプランを立てておきましょう。
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