ヴィンテージ家具は投資対象になる?
ヴィンテージ家具とは、製造されてから数十年が経過しているインテリアのことです。具体的な定義はありませんが、製造から30年以上が経ったものはヴィンテージ家具、100年以上前のものはアンティーク家具と区別されることもあります。
ヴィンテージ家具の中でも「北欧ヴィンテージ」と呼ばれるものは、そのデザインを後世に引き継ぐべきものとされています。さらに、素材自体の価値が高く作りもしっかりしていることから、北欧ヴィンテージ家具は今後も値上がりの可能性があるといわれています。
また、2019年末から始まったコロナ禍も、ヴィンテージ家具投資にとっては追い風になっています。2020年からは世界中で外出自粛が広まり、「おうち時間」の増加によってインテリアへの関心が高まっています。
ヴィンテージ家具投資の始め方
ヴィンテージ家具は、専門ショップやネット通販、ネットオークションなどで購入できます。また、家具メーカーなどが公式オークションを開催するケースもあるため、資金さえあれば入手方法に困ることはありません。
また、ヴィンテージ家具を売却する際にも、買取専門店などに相談できます。ネットオークションやフリマアプリへの出品もできるので、初心者でも気軽に始められるでしょう。
ヴィンテージ家具投資の3つのメリット
1.世界基準の相場が形成されている
ヴィンテージ家具は幅広い層から人気があるため、最近では世界基準の相場が形成されています。日本はもちろん、海外にもヴィンテージ品を扱う専門ショップがあり、取引価格がまとめられた流通サイトもあります。
さらに、新しく作られた家具が代替品になることもないので、短期間で値崩れするようなリスクは低いでしょう。
2.インテリアとしても楽しめる
ヴィンテージ家具は、趣味として楽しめるという魅力もあります。
例えば、北欧ヴィンテージはデザイン性だけではなく、機能面に優れた家具も少なくありません。一つひとつが個性的なので、部屋に置くだけで雰囲気をガラっと変えられます。
また、小さなキズや落書き、忘れモノなど、以前の家具所有者の痕跡が残されている点も面白いポイントです。さまざまな風情があるので、仮に高額売却ができなくてもインテリアとして楽しめるでしょう。
3.減価償却資産になる
会社の経営者や個人事業主は、ヴィンテージ家具の購入代金を減価償却資産として処理できます。
減価償却資産とは、資産の耐用年数に応じて経費として計上することです。その年の税金(法人税や所得税など)を抑えられるので、ヴィンテージ家具投資は節税にもつながります。
ただし、耐用年数の途中で資産であるヴィンテージ家具を売却すると、節税効果が下がってしまうので注意してください。
ヴィンテージ家具投資のデメリットやリスク
一方で、ヴィンテージ家具投資には次のようなデメリットやリスクもあります。
知識がないと仕入れが難しい
ヴィンテージ家具は品物ごとに価値が異なるので、投資対象にする場合はある程度の知識が必要です。現在では北欧ヴィンテージが注目されていますが、すべての家具が高騰するわけではありません。
○現在注目されている北欧ヴィンテージのアイテム
・ハンス J.ウェグナー(デンマーク)作のチェア
・フィン・ユール(デンマーク)作のチェアやソファ
・ピエール・ジャンヌレ作(スイス)のチェアや机 など
そのため、流通サイトなどを参考にしながら情報収集を徹底し、価値が上がりそうな家具に絞って投資を行いましょう。
定期的なメンテナンスが必要になる
製造から長い年月が経っているとはいえ、ヴィンテージ家具も保存状態によって価値が変わります。取れないシミができたり、見た目がボロボロになったりしたヴィンテージ家具は、購入時よりも価値が大きく下がってしまいます。
定期的な乾拭きやワックスがけが必要になるので、メンテナンスの手間はあらかじめ覚悟しておきましょう。
搬入・搬出できないケースもある
購入するヴィンテージ家具が大きいと、住んでいる場所によっては搬入・搬出できないケースがあります。そのため、玄関やエレベーター、階段、窓など、搬入出で使うスペースは事前にチェックしておきましょう。
また、趣味としても楽しみたい場合は、設置場所の寸法も確認しておくべきでしょう。ほかの資産とは違ってスペースを取るため、購入前には十分な下調べをおすすめします。
北欧ヴィンテージ以外の家具もチェックしてみよう
ヴィンテージ家具の中でも北欧ヴィンテージは、今後も価値を伸ばしていく可能性があります。ほかのヴィンテージ品についても、流行やブームによっては高騰することがあるため、投資を始める人は幅広く情報収集をすることが大切です。
ヴィンテージ家具にはほかの実物資産にはない魅力があるので、興味を持った人は是非ヴィンテージ家具投資に挑戦してみましょう。